俺のように田舎に帰ろう!

田舎暮らしをするか悩んでいる方々へ

帰省初日

お昼を少し回ったころ、「帰って来たぞ!」と降り立ったホームは、
今までとは違う表情で迎えてくれたような気がする。

都会とはやはり空気が違う。空は青いし遠くに見える山々は雪を少し残している。
季節を五感で感じられるのはやはり都会とは違う。

これまで何度も帰省する時に利用していた駅、今までは何も感じなかったけれど、
駅名を告げるアナウンスの声が「お帰り」と言っているようで妙に心に響いた。

そして駅員さんも自分が帰ってきたのがわかっていたような笑顔で迎えてくれた気がしたし、
売店のおばちゃんの表情も心なしかやさしい顔だった。

「今日から第二のスタート」・・・そんな気分だ。

駅前の、真ん中の文字が抜けたままの看板。
いつのものを並べているかわからない食べ物屋は相変わらずだ。
数年前に潰れた本屋はそのまま。何も変わってない。

駅から家まで歩いて15分の距離。誰かに会わないものかと期待したけど、
誰にも会わなかった。そもそも昼間は人影もまばら。そんな町だ。

家では両親とも穏やかに迎えてくれた。
まず何はさておき仏壇にお線香。

何年も前からそれが挨拶代りになっている。今回は特別だけれど、
改めての堅苦しい挨拶はお互い照れくさいので、
仏壇にてを合わせて「チーン」と鐘をならしたことで、すべてが済んだということにしてしまう。

この仏壇を守っていくのも自分の役目になるわけだ。

母親はいそいそと食事の支度。
父親は
「仕事のけりはちゃんとつけてきたか?」
「挨拶は済んだか?」
「今日中に近所に挨拶してこい」
とそんなことばかり。

今年65歳になる父親は数年前まで隣町の小さな工場で働いていたが、
腰を痛めて今は引退。今は町内会の役員の仕事を引き受けてそれなりに忙しそうにしている。

会社では役員はだいたい65歳を過ぎていたが、
こんなに老け込んではいなかった。

いつも若々しい印象だった。
引退したせいもあるけど同じ年とは思えない老け込み用だ。

今のところ健康には問題ないようだが、
年よりと呼ぶには早いと思いたい。



 




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