俺のように田舎に帰ろう!

田舎暮らしをするか悩んでいる方々へ

決意

仕事を辞めて田舎に帰ることを話した時、上司は複雑な表情ではあったが、
特にひきとめられもしなかった。これにはちょっとさびしい思いもあった。

え、慰留しないんですか・・・
ほんとにいいんですか・・・

まあ、自分の代わりはいくらもいるし、期待される人材でないことは充分自覚していたし、
それでもちょっとは残念そうな表情してほしかったなあ。

いずれは田舎に帰る、ということは周知の事実だったし、
面倒な仕事もなんとかやり終えて、一区切りついたところ。ちょうどいい時期だったと思う。

それにかなり疲れもたまってきたし、リフレッシュしたくもあった。

それで退職とういのは大げさかもしれないけど、これ以上ずるずる残っていると、
転勤だ、結婚だ、と、それこそ帰る時期を逸してしまうかもしれない危険もあった。

 多くの同僚には「帰る田舎があっていいな」と言われた。
社内はほとんどが地方出身者。

北海道から九州まで全国津々浦々から集まっている。
だいたいが東京の大学を出て東京で就職して、というタイプのようだが、
案外みんな田舎者じゃないか、と思ったりする。

それぞれに田舎はあるのだろうが、すでに兄弟が後を継いでいたり、
両親と不仲だったり、帰っても仕事がなかったり、
色々な事情で「田舎に帰る」という選択はないというのが実情のようだ。

だから「帰る田舎」でなく「帰れる田舎」ということになるのだろう。
早いうちから人生設計を立てているやつは、
結婚すると同時に家やマンションを買っている。
そんなのに縛られて仕事をやめられない、というのも苦しい選択に思えてしかたない。

「田舎に帰る」と告げると一様にみな遠い目をしたのが印象的だった。
おそらく自分の故郷をその脳裡に浮かべていたのではないか。

2年近くつきあっている彼女はいたけれど、
特に結婚を意識したつきあいではなかった。

昨年末、久しぶりに会って田舎に帰るつもりでいる話をしたら露骨に嫌な顔をしていたから、
こいつと結婚はないな、と思い、それもあって少しずつ遠のいてしまった。

ちょうどいい潮時だったのかもしれない。
まだ若いし、彼女に田舎暮らしは無理だろう。



 




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